upsilon’s blog

備忘録なので内容は限りなく薄いです。

3Dプリンター 比較検討する際のポイントについて

 

形成・固化方式

光硬化方式

光を当てることで硬くなる樹脂にレーザーなどで固めたい所にだけ光を当てて固めます。中でもプロジェクタの技術を応用して断面を一気に生成するタイプは形成を高速に行うことができます。

FDM(熱積層方式)

溶かした樹脂をエクストルーダー(射出口)から吐き出して断面を形成、積み重ねて行きます。基本的にオーバーハングが苦手です。

 

以降は基本的にFDM型についての説明です。

軸方式

直交軸型

フライス盤のように直交するXYZ軸の動きで射出口の動き制御します。

デルタ型

垂直に立てた3本のレール上で台車を動かします。射出口はアームで各台車に連結されていて、3つの台車の動きで射出口の動きをコントロールします。

 

フィラメント

FDMでは、一定のペースで射出口に樹脂を供給するために、樹脂材料を細長い紐状に加工し、ドラムに巻きつけた物を使用します。これをフィラメントと呼んでいます。

樹脂素材

PLA

ポリ乳酸という樹脂です。3Dプリンターでは最も良く使われる樹脂です。摂氏200℃前後で融解する、熱による膨張/収縮が少ないなど、FDMに適した性質を持っています。一方でわずか摂氏60℃程度で軟化し始める、他の樹脂に比べて強度が弱いなどの欠点を持っています。

ABS

強度の強いプラスチックですが、熱変化による膨張/収縮の度合いが大きく、FDM型の3dプリンタでは印刷中に歪んだりステージから剥がれたりしやすく、印刷難易度の高い素材です。また、融解するときに有毒な気体を発生させるため、換気の必要があります。

TPU

熱可塑性ポリウレタン樹脂です。ゴムのような弾力性をもつ樹脂で一部のスマートフォンケースなどにも使用されています。

 

閉鎖式のFDM型プリンタ

温度による変形が大きいABSの形成では、プリンタ内部を外気から隔離することで形成物の精度を上げる事ができるので、一部のプリンタでは、プリンタ全面をパネルで仕切って、印刷中に外気が入ってこないようにしているものがあります。

 

フィラメントの直径

2.75mm(3mm) と 1.75mmがあります。最近は1.75mmがメジャーで、2.75mm(3mm)は入手性が悪くなってきているようです。これから3mmタイプのフィラメントを使用するプリンタの購入を検討する方は注意した方が良さそうです。

 

サポート

FDM方式のプリンターは基本的にオーバーハングがある立体物の印刷が苦手ですが、その対策として一部のプリンターでは、隙間部分にサポート材を充填するものがあります。サポート材は後から水や風圧などの方法で取り除きます。